まんなかで・・・

サラサラと流れる川のごとく中庸で生きていけたらいいですね

『浅き春』を楽しもう

春の訪れの喜びについて書こうとしているのに

外はピューピューという風の音と共に雪がちらついています。

三寒四温を繰り返して、春が近づいて来るのは解っていますが

ここ数日は春そのものを思わせる陽気だったので

少し残念な気持ちにもなります。

 

私が一番好きな季節は

『浅き春』と呼ばれる立春過ぎの、まだ冬の気配が残るけど

春が近づいていることを感じさせてくれるこの季節です。

以前の記事で、やなせたかしさん編集の『詩とメルヘン』という

冊子を紹介しました。

 

mannakade.jp

 その中で出てきたのが『浅き春』という言葉を使った詩でした。

 

残念ながらその詩が載っている号は紛失してしまい

記憶が定かではないのですが

寒空に凛として咲く「こぶしの花」に『浅き春』を想うという詩に

やなせさんご自身がイラストを描かれていました。

 

それ以来、私のなかでは今の季節を想うとき

「早春」でもなく「春浅い」でもなく『浅き春』の言葉しか

思い浮かばなくなってしまったのです。

 

f:id:mannaka2:20210217001413j:plain

まさに春の到来を香りで告げる「沈丁花」

もちろん花が咲き乱れ、鳥はさえずり、空気も温かい

春爛漫の時季も好きではあるのですが

その直前の草花が芽吹き始め、今からどんどん伸びていくぞ!

というジャンプ前のかがみ込んでチカラを溜めているような

そんなエネルギーを感じるのが好きなのです。

 

まだまだ寒くて、早く春が来ないかなあと思ってはいても

どこかに、微かに、気のせいか、でも確実に春の気配に気付くとき

言いようのないワクワク感が生まれます。

 

よく例えで言われますが、遠足に行く本当の楽しみは

当日よりも前日の方である、と。

私が「浅き春」が好きなのは、きっとそれに似た感じなのかもしれません。

 

この時季を過ぎたら、春そのものがやってくるので

その待っているときが一番の高揚感を感じるというわけです。

まるで子どもと一緒ですね。

 

浅き春は、唱歌「早春賦」でも歌われています。

作詞は吉丸一昌氏、長野県安曇野を訪れた際

雪解けの風景に感銘を受けて、書き上げられた詩だそうです。

 

“春は名のみの 風の寒さや

 谷のうぐいす 歌は思えど

 時にあらずと 声もたてず

 時にあらずと 声もたてず”

 

立春が過ぎて「春」になったのに春とは名ばかりの風の寒さ

谷のウグイスも歌おうとするけれど

まだその時ではないと声も出さない・・・

春を待ち望んでいるのは人ばかりではないようですね。

 

私が感じる季節感は、あくまでも九州での話なので

同じ時季でも日本の北のほうでは、全く話が違って来るかと思われます。

ひと頃、狭い日本という言葉がよく使われていましたが

季節感の違いはかなり大きいでしょう。

 

 

さて、その『浅き春』を感じる野菜を今日はご紹介します。

今は大抵の野菜を一年中店頭で見かけるようになりましたが

便利なようで、旬を感じられないのは少しばかり残念です。

 

ご紹介するのは「紅菜苔(こうさいたい)」という野菜です。

(原産は中国の揚子江中流地帯)

スーパーで見かけることは殆どなく

いつもはJA系の産直のお店で買って来ます。

 

f:id:mannaka2:20210216105418j:plain

 

紫色の茎を持つアブラナ科の野菜で「菜の花」と同じなばな類です。

菜の花よりも寒さに強く、寒いほど紫色が濃くなるそうです。

 

熱湯でサッと湯がいて冷水にとります。

すると紫色の色素が抜けて、鮮やかな緑色に変わります。

いつも茹で汁の紫色を見ると、何だか勿体ない気がしてきます。

 

f:id:mannaka2:20210216105840j:plain

 

軽く絞って、胡麻和えなどのお浸しにしたり、ご自由にどうぞ。

そういう私はいつも、ツナ、マヨネーズ少々とドレッシングで和えます。

今回は蜂蜜入り玉ねぎドレッシング(私は作っていないけど手作りの)を

使いました。

 

f:id:mannaka2:20210216110351j:plain

 

味は少しブロッコリーのような、アスパラのような・・・

葉の花みたいな辛味も癖もなく、軽い歯ざわりが美味しいですよ。

ほのかに感じる苦味が、まさしく『浅き春』を感じさせてくれます。

 

「紅菜苔」は今の季節しか出回らないので

ご存知ない方も多いかもしれませんが

あのクックパッドでも調理法はいろいろ紹介されています。

 

あっという間に過ぎてしまうであろうこの季節を

皆さまはどうやって楽しまれていますか?

 

 

 

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 暮らしを楽しむへ
にほんブログ村