私が好きなテレビ番組に「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」があります。
毎回女性ゲストを加えた3人が、3泊4日の日程内に路線バスを乗り継いで
目的地にゴール出来るか、という旅番組です。
地図や時刻表を片手に、バスがないときは黙々と歩かなければならない
かなり過酷な場面もありますが、私はそれさえも羨ましく感じるときがあります。
随分前にベストセラーになった
『話を聞かない男、地図が読めない女』という本がありましたが
私は「地図が読めない女」ではないので
この本を手にすることはありませんでした。
ですから、一方的に決められたツアーではなく
地図を片手に旅をすることに、とても興味があります。
ただこの番組は、ゆっくり観光地を見て回ることは出来ないので
ある意味「旅」にはならないかもしれません。
とにかく決められた時間内に目的地に行き着かねばならないので
旅というより、一種のゲーム感覚なのが面白く感じる要素の一つです。
女性ゲストに代わって私も参加したいなあ、と
テレビを観る度に思っています。
(地図も読めます!たくさん歩くことになっても泣き言はいいません!
参加させてくださーい!←←←←密かな心の声・・笑)
あえて、ゲームという言葉を使いましたが
ゲームというよりただ単に、身体を使った遊びがしたいのだと思います。
日本各地にあるテーマパークなどでも、身体を使った遊びは出来るでしょうけど
バス旅は、結果がどうなるか分からない、ストーリーが決まっていない
というのが醍醐味のような気がします。
話は変わって
皆さまは『オリエンテーリング』という競技(スポーツ)を
ご存知でしょうか?
もしくは実際にやってみたことがあるよ、って方はいらっしゃるでしょうか?
オリエンテーリングとは
自然の中、地図とコンパス(方位磁石)を頼りに地図に示されている
ポイント(コントロール)を順番に早く回ってくる競技(ゲーム)です。
地図の中にはオリエンテーリング特有の色分けや記号があり
ひと目でどこが通れるのか、詳しく表示されています。
競技される場所は、公園や草原、山などを使って行われます。
又コースもレベル分けされ、初心者からベテランまで
幼児から年配の方まで楽しめるスポーツです。
自然の中で決められたコースを回るのでなく
自分でルートが決められますので
自己判断と自主性が養われます。
私が実際に体験したのは、高校生のときなので何十年も前ですが
後にも先にも、こんなに楽しい思いをしたことはありません。
ディズニーランドで遊ぶよりも、ずっとずっと楽しかった思い出です。
その時は何十人かをグループ分けして、数人ずつがチームになり
時間差でスタートして決められたコースを周り
チーム対抗で時間を競い合いました。
場所は、大きな池もあったりする自然公園の周囲がコースになっており
小高い山やみかん畑の中を、まさに野越え、山越えで歩き回りました。
地図で見ると、真っ直ぐ行ったら次のポイントというのが分かるものの
前には川が横切っていたりするので、え?どうするの?
川を渡ってみる?とか言いながらチームで作戦をたてるのも
ワクワクしてとても楽しいものでした。
時々、別のチームと鉢合わせになるときもあり
知らぬ存ぜぬのフリをするのもご愛嬌で
ゴールしたら、後ろから来ていたはずのチームに
先を越されていたことが分かったりと、結果が読めない面白さがありました。
この競技は地図を読むこと、その場で適切な判断が出来ること
そして体力が求められる競技です。
(発祥はスゥエーデン軍の訓練の一環だとか)
まさにこれは『バス旅』の番組との共通点でもありますね。
この記事を書いている現在、外は絶好のお天気なので
野越え山越え、どこかに出かけたくなって来ましたが
まだしばらくは我慢することにしましょう。
いつか自由に動き回れるときが来たら
わりと近くにもオリエンテーリングの常設コースがあるようなので
有志を募って(?)参加してみたいものです。