まんなかで・・・

サラサラと流れる川のごとく中庸で生きていけたらいいですね

後ろ髪を引かれる、を身体で体験したこと

今日は「諺(ことわざ)」「格言」「四字熟語」などについて

書くつもりでしたが、その故事に関係するような

ある出来事を思い出したので、それを書いてみようと思います。

かなり古い話になりますが、お付き合いいただけたら嬉しいです。

 

以前の記事でも少し触れましたが

私は中学・高校と吹奏楽部に在籍していました。

パートは「パーカッション」はい、打楽器ですね。

小さいものはトライアングルから大きなものはティンパニーや

マリンバ(木琴を大きくしたような楽器)、ドラムセットまで

たくさんの種類の打楽器をこなさなければなりませんでした。

 

一応、夏に行われる県のコンクールでは「金賞」をもらい

毎年九州大会にも出場していたこともあって

体育系の部活に負けないくらいのハードな練習をしていましたが

部活を通して得たものは多く、今も自分の原点はあの時代にあったのでは

と思うくらいです。

 

高校3年生になって私は吹奏楽部の副部長の役をやることになりました。

大役ではありましたが、よし、頑張ろうと思っていた矢先

部長であったKくんの態度に、私が不信感を持つ出来事が起こりました。

 

それは個性であったかもしれませんが、あまりにワンマンなやり方に

私が意見を言っても聞く耳は持たずで、逆に私の存在を無視されて

さすがの私も耐えられなくなり、最後は部活を辞める道を選ぶことになりました。

若さゆえに真っ直ぐな気持ちしかなかったので

相手を許容する心の広さは持ち合わせてはいませんでした。

 

何度も話し合いの場は持たれたものの、少しの妥協もしてもらえず

辞める以外の道を選ぶことが出来ませんでした。

その時の悔しさや虚しさは、たぶん長い人生の中で一番のものでした

そして部長であるKくんに対して、憎しみと恨みの気持ちでいっぱいになり

初めて体験するその感情に自分でも驚きました。

人をこんなにも憎めるものか、と。

 

社会人になってもいろいろな体験をしましたが

それほどまでに人を憎んだことは、後にも先にもありません。

 

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私が部活を辞めると宣言したことによって、何と同じ3年生の女子が

全員辞めると言い出して大問題にも発展しました。

みんな、私だけをやめさせるわけにはいかない、と・・・。

きっぱり決心がつくまで何週間か悩みましたが

結局、戻る気持ちにはなれませんでした。

 

みんなと一緒に演奏して音を作り出すことが大好きだったのに

それが出来なくなるのが、どんなにつらいことか

わかってはいても、どうしようもないことだったのです。

 

吹奏楽部の練習は、全体練習以外は各パートでやっていたので

校内のあちらこちらからトランペットの音、クラリネットの音など

さまざまな楽器の音が聞こえてきます。

 

放課後、そういう音が響き渡る中

その音に背を向けて帰らなければならない辛さ

戻りたくても戻れない、そんな気持ちを抱えて校門を出たときです。

足は駅に向かっているのに、私の身体は学校に戻ろうとして

グイグイと引っ張られる感覚になったのです!

そして、そのとき浮かんだのが『後ろ髪を引かれる』という言葉でした。

 

「後ろ髪を引かれる思いがする」という文章を目にはしていたものの

まさか自分がリアルに体験することになろうとは!

あの感覚は何十年も経った今でも鮮明に記憶に残っています。

後ろ髪を引かれるような思いをしたのではなく

本当に私は後ろ髪を引っ張られた感覚がありました。

 

さて、あれほどKくんに対して憎いと思っていた感情も

時の流れと共に、その思いも薄くなり消えてしまいましたが

残っているのは、中途半端で部活を辞めてしまったという無念さです。

 

実は、この記事を書こうと思い立って

そのときのことを思い出したとたんに、思わずポロポロと涙が溢れてしまいました。

自分の中に、まだこんなにもあの日の感情が残っていることに驚きましたが

高校生の私がドンドンとドアを叩いて、早く私をここから出してと

言っている姿が浮かんできたのです。

 

きっと昔の私を解放するために

今日の記事を書くことになったのかもしれません。

それにお付き合い頂いた皆さまには感謝の言葉を申し上げます。

他愛ない思い出話を読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

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